スポーツ障害

初筆2003年10月26日
E-mail: maeda@harikagaku.net

スポーツは本来楽しく、健康の維持増進にも有益なものですが、スポーツ選手やスポーツを始めたばかりの人が、自分の体力以上の練習を続けると、さまざまな障害を引き起こしてしまいます。

学生のクラブ活動では、一人一人の体力に差があるにもかかわらず、同じ練習メニューを課せられる事が多く、無理をして故障してしまう事もしばしば見られます。

成長期で骨格や筋肉が未発達の子どもに同じ部分ばかりを酷使させるような練習も避けなければならないと思います。

また、中・高年になって急にスポーツを始め、自分の体力以上の練習をしてしまって障害を引き起こしてしまう事も良くあります。

特に若い頃スポーツが得意だった人が久し振りにスポーツを始めた場合、自分の体力を過信してしまい、思わぬ障害に見回れる事が少なくないようです。

鍼治療で症状が軽減しても、無理な練習をやめなければ、症状の改善は難しくなりますので、指導者の方々にスポーツ障害に関する知識と理解を深めていただき、勝敗にこだわり過ぎて成長期の子ども達に無理を強いる事のないようにお願いしたいものです。

障害が発生してしまったら、無理をせず早めに治療を開始し、故障した部分に負担をかけないような練習法に切り替える事が肝要だと思います。

とは言え、一端障害が発生してしまうと長引く事が多いので、いつもと違う疲労感や筋肉の張り、痛み、違和感などを覚えた時点で全身状態をチェックし、疲労している部分に施鍼して筋肉の柔軟性を取り戻しておく事が、障害の発生の予防と競技力向上につながるものと確信しています。