国民の10人に1人が生涯に1度は経験するというパニック症候群(過換気症候群)特に、仕事する女性に多い現代病の一種なのだそうです。
ある日突然、自分自身と自分をとりまく外界、また時間についての感覚が寸断されてパニックをおこすものです。「いますぐ死なければならない」と追い詰められるほどの恐怖感をもたらすといわれており、悪化するとひきこもりや鬱病などひきおこすといわれ近年社会問題になっております。全国に患者数は数百万人いるともいわれておりますが、正確な実患者数がつかめていないのが実態のようです。
脳内には多くの神経伝達物質やホルモンなどがありますが、その中で特に心の働きに関係していると思われる神経伝達物質はドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンが挙げられます。
特にセロトニンは感情や情動に関係しているだけでなく、食欲、睡眠、生殖、運動、体温、心臓、呼吸、消化、排尿など実に多くの身体の機能などにも密接に関係していることが分かってきました。
体内のセロトニンの90%は消化管に存在します。消化は筋肉の収縮、弛緩運動で食べ物を輸送していますが、この時の筋肉の収縮はセロトニンなどによる筋肉への刺激のためとされています。また嘔吐に特に関係しているとされ、嫌悪感や不快感から吐き気を催します。
鍼治療はおもにセロトニンの分泌を良くするために、消化管の治療をおこないます。発作が出るような場合たいがい便秘されていることが多く、通じを良くすることで少し改善されます。定期的な治療で体質改善を図ることで発作も出なくなることが多いです。